大手塾の宿題を一度解いて終わりにしているなら、教材の力を十分に引き出せていないかもしれません。
宿題の目的は、提出欄を埋めることではなく、次に同じ考え方が出てきたときに自力で解ける状態をつくることです。そのためにBoost Academyで勧めているのが、同じ教材を3周する方法です。
「3周なら時間も3倍」と思われがちですが、2周目以降は解く速度が上がり、3周目は間違えた問題に絞れます。やり方を整えれば、毎回ゼロから3回解くわけではありません。
この記事で分かること
- 宿題を3周する本当の目的
- 1周目・2周目・3周目の具体的な進め方
- 大手塾の教材を成績につなげる復習の考え方
3周の目的は「量」ではなく「吸収率」を上げること
一度解けなかった問題を、次には自力で解けるようにするところまでが宿題です。
1周だけでは、解説を読んで「分かった気がする」ところで終わりやすくなります。ところが、少し時間を空けてもう一度解くと、本当に覚えていたのか、考え方まで理解していたのかがはっきりします。
当塾の指導感覚では、3周しても必要時間が単純に3倍になるわけではなく、合計で1.8倍前後に収まることもあります。問題の難度やお子様の理解度によって差はありますが、2周目、3周目ほど対象問題と所要時間を絞れるからです。
1周目は全問解き、やり直しまで終える
1周目のゴールは、丸付けではなく「2周目で全問正解できる準備」を終えることです。
まずは全問に取り組みます。途中で丸付けをしても問題ありません。むしろ、ほとんど解けていない状態なら、早めにやり方を確認しないと、誤った考え方のまま進んでしまいます。
- 解けなかった理由を確認する
- 解説を読んだ後、自分の手で解き直す
- 式だけでなく「なぜその式になるか」を説明する
- 次に見直す問題へ印を付ける
答えを写して赤丸を付けただけでは、1周目は終わっていません。解き直した直後に正解できるところまで進めて、初めて2周目への準備が整います。
2周目は少し時間を空けて、できる限り全問解く
2周目は「覚えているうちの再現」ではなく、時間を空けても自力で解けるかを確かめます。
できれば1日以上空けてから取り組みましょう。算数・数学では、時間が許す限り全問をもう一度解くことを勧めています。一度正解した問題も、式を立てる速さや計算の正確さを高める練習になるためです。
ただし、科目によって進め方は変わります。たとえば英単語で、すでに確実に定着しているものまで毎回同じ回数を書く必要はありません。正解済みの項目を省き、まだ覚えていない単語に時間を使う方法もあります。
3周目以降は、間違えた問題に集中する
3周目は弱点だけに絞り、「解けない問題を残さない」ための仕上げをします。
2周目でも間違えた問題、正解したものの理由を説明できなかった問題、時間がかかりすぎた問題を解き直します。4周目、5周目が必要な場合も、同じように未定着の問題だけで構いません。
ここまで行うと、教材は「一度見た問題集」ではなく「自分で使える知識」に変わります。大手塾の良質な教材も、受け取るだけでは成績になりません。与えられた教材を100%吸収し、その先の120%へつなげることが大切です。
3周が続かないときに見直したいこと
続かない原因を、すぐに「やる気不足」と決めつけないことが重要です。
- 1周目の量が多すぎないか
- 解説を読んでも理解できない問題が残っていないか
- 2周目を始める日時が決まっているか
- 間違えた問題を記録できているか
- 復習テストなど、短期目標と結び付いているか
理解不足が原因なら、先に授業や個別指導で考え方を補う必要があります。量が多すぎるなら、優先順位を付けます。本人の性格だけに原因を求めず、実行できる仕組みへ直すことが先です。
よくある質問
毎回必ず3周しなければいけませんか?
すべての教材を機械的に3周する必要はありません。すでに定着している範囲は減らし、重要単元や間違えた問題を優先します。目的は回数を達成することではなく、次に自力で解ける状態をつくることです。
宿題が多く、2周目まで終わりません
現在の理解度と志望校に照らして、問題の優先順位を決める必要があります。全範囲を浅く終えるより、合否や次回テストに重要な範囲を確実に仕上げる方がよい場合があります。
保護者が毎回管理した方がよいですか?
小学生のうちは予定の確認を手伝うことも有効です。ただし、徐々に本人が記録し、次の周回を決められる形へ移します。中学生以降は、必要なときに助けを求められる距離感を目指します。
