勉強を頑張れない子の褒め方|「賢いね」より、できた事実を言葉にする

「すごいね」「やればできるよ」と褒めても、本人が実感できる事実がなければ、自信にはつながりにくいものです。

勉強が得意な子なら、点数や順位を褒められます。しかし、まだ目立った成果がない子や、自分の得意を実感できていない子には、何を褒めればよいのでしょうか。

Boost Academyでは、まず小さくても実際に何かを達成させます。そして、能力をふんわり褒めるのではなく、本人が本当にできた行動を、具体的な言葉で返すことを大切にしています。

この記事で分かること

  • 「賢いね」だけでは自信につながらない理由
  • できた行動を事実ベースで褒める声かけ
  • ゲーム・旅行・好きな食事など、ご褒美の使い方

褒める前に、小さくても達成できる課題をつくる

自信をつけるには、励ましの言葉より先に「自分でできた」という事実が必要です。

いきなり難しい目標を置く必要はありません。漢字を決めた数だけ覚える、宿題を一つ最後まで終える、嫌になっても決めた時刻までは机に向かう。今の本人が頑張れば届く課題から始めます。

ここで大切なのは、形だけ成功させることではありません。少し努力が必要で、それでも本人の力で達成できる目標にすることです。大人がほとんど代わりにやってしまえば、本人の中に「自分ができた」という感覚は残りません。

最初の結果が小さくても構いません。その一つが、次に取り組むときの証拠になります。

「賢いね」ではなく、実際にできた行動を褒める

子どもが自分でも思い出せるくらい、具体的な事実を示して褒めます。

たとえば、次のような声かけです。

  • 「あのとき、文句を言わずに始められたやん」
  • 「嫌やと言いながらも、ちゃんと最後までできたやん」
  • 「この前、決めたところまで2時間頑張れたやん」
  • 「点数だけじゃなくて、解き直しを最後までやったのがよかった」

嫌だという気持ちを口にしたことまで否定する必要はありません。嫌々でも、必要な行動を最後までできた。その事実を取り上げます。

すると、褒め言葉が単なるお世辞ではなくなります。「自分には、嫌でも最後までやる力がある」と、本人が過去の行動を根拠に受け止められます。

成績だけを褒める基準にしない

点数がまだ上がっていない時期にも、評価できる行動はあります。

勉強ができることを褒めるのが悪いわけではありません。実際に成果が出たなら、その成果も認めればよいと思います。

ただし、点数や得意科目だけを褒める基準にすると、まだ結果が出ていない子には褒める材料がなくなります。「得意なことがない」と本人が感じている時期ほど、次のような行動を見ます。

  • 決めた時刻に始めた
  • 途中で投げ出さずに終えた
  • 分からないところを質問できた
  • 間違いを隠さずに解き直した
  • ゲーム時間など、家庭の約束を守った

これは結果から逃げるという意味ではありません。結果が出るまでに必要な行動を見つけ、次も繰り返せるように言葉にするということです。

過去の達成を、次の行動の根拠にする

一度できた行動は、次に同じ課題へ向き合うときの説得力ある材料になります。

「頑張って」だけでは、子どもから見れば根拠がありません。しかし、「この前も文句を言わずに2時間頑張れたやん」と伝えれば、実際にあった出来事を思い出せます。

指導現場では、こうした声かけを受けて、「前回できたところは次も守る」と考えるようになる子がいます。最初は周囲に言われて守っていた行動が、少しずつ本人にとって「ここは絶対に崩さない」という基準へ変わっていきます。

もちろん、すべての子が同じ時間だけ頑張れるわけではありません。大切なのは2時間という数字ではなく、その子が実際に達成した行動を、次の目標に使うことです。

ご褒美は、本人が本当に欲しいものから選ぶ

大人が良いと思うものではなく、本人が「やりたい」と思えるものをご褒美にします。

分かりやすい例はゲームです。ゲームが好きな子なら、決めた課題を終えた後のゲーム時間が、始めるきっかけになります。

旅行が好きな子もいます。好きな食べ物が強い動機になる子なら、「目標を達成したら、晩ご飯は好きなものを選んでよい」という方法もあります。

  • ゲーム:課題を終えた後の時間や休日の時間を決める
  • 旅行・外出:一定期間の目標を達成したときの楽しみにする
  • 好きな食事:小さな目標を達成した日の選択肢にする

条件は、始める前に具体的に決めます。「頑張ったら」ではなく、「漢字テストへ向けて毎日10分練習したら」「今週の宿題を決めた日までに終えたら」と、親子で達成を判断できる形にします。

ご褒美は、行動を始める補助として使う

ご褒美だけで動かし続けるのではなく、小さな成功と自信へつなげます。

最初はゲームのために始めても構いません。課題を終え、その行動を具体的に褒められ、テストで少し結果が出る。その積み重ねによって、ご褒美以外にも達成感や自信が生まれます。

ご褒美を使うことと、甘やかすことは同じではありません。何を達成すればよいかを明確にし、約束を途中で変えず、できた事実を本人へ返す。そこまでを一つの仕組みとして考えます。

よくある質問

ゲームをご褒美にしても大丈夫ですか?

家庭のルールと達成条件が明確なら、始めるきっかけとして使えます。勉強の途中で条件を変えたり、約束より長く認めたりせず、事前に決めた範囲を守ることが重要です。

嫌々やったことも褒めてよいですか?

嫌だという気持ちそのものを否定せず、それでも最後までできた行動を褒めます。「嫌がらなかったこと」ではなく、「嫌でも必要なことをやり切れたこと」が評価する事実です。

褒められる成果が何もありません

点数だけで探す必要はありません。決めた時刻に座った、一問だけでも解き直した、質問できたなど、次の結果につながる行動を探します。それも難しい場合は、まず達成できる課題を小さく設定し直します。

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